ブルボンのお菓子といえば、「ルマンド」「アルフォート」「エリーゼ」など、私たちの生活に当たり前のように寄り添う存在です。
でもそのお菓子がどのような物流網で全国に届けられているのかを意識する機会は、意外と少ないのではないでしょうか。
今回ブルボンが発表したのは、「31フィート冷蔵コンテナを活用した鉄道ラウンド輸送」という新たな物流の取り組み。これは単なる輸送手段の変更ではなく、持続可能な社会づくりに直結する大きな一歩だと感じました。
31フィート冷蔵コンテナとは?従来との違いをわかりやすく解説
今回の取り組みで使用されている「31フィート冷蔵コンテナ」は、従来のコンテナよりも大型で積載効率が高いのが特徴です。
・一度に運べる量が増える
・冷蔵機能付きで品質を安定して維持
・トラック輸送の回数を減らせる

特にお菓子は、温度管理が品質に直結します。チョコレートや油脂を含む商品が多いブルボンにとって、冷蔵状態を保ったまま大量輸送できることは、品質と環境配慮の両立につながります。
鉄道ラウンド輸送が生み出す「ムダのない物流」
最大のポイントは「ラウンド輸送」という考え方です。
新潟から関西方面へはブルボンの商品を輸送し、関西から新潟へ戻る復路では不二製油の製品を輸送。
これにより、
✔ 空のコンテナを戻す「ムダな回送」を削減
✔ 輸送効率を最大化
✔ CO₂排出量の削減
という、物流の理想形に近づいています。
ブルボン単独ではなく、不二製油・センコー・中越通運・JR貨物と5社が連携している点も、非常に象徴的です。
なぜ今、ブルボンは物流改革に本気なのか
背景にあるのは、日本全体が直面している「物流2024年問題」。
・トラックドライバー不足
・長時間労働の是正
・輸送コストの上昇
これらは、食品メーカーにとって避けて通れない課題です。ブルボンはその課題に対し、モーダルシフト(トラック→鉄道)という形で真正面から向き合っています。
これは「コスト削減」のためだけではなく、お菓子を未来に届け続けるための責任ある選択だと感じるところ。
私たち消費者にとってのメリットとは?
一見すると、企業同士の取り組みに思えるかもしれません。それでもこの物流改革は私たち消費者にも確実にメリットをもたらします。
・安定した供給
・品質のブレが少ない商品
・環境に配慮した選択ができる安心感
「このお菓子を選ぶことが、少しだけ社会に優しい行動になる」そう思える商品は、これからの時代、ますます価値を持つはずです。
ブルボンのお菓子が“選ばれ続ける理由”がここにある
ブルボンは、お菓子そのものの美味しさだけでなく、どう作り、どう運び、どう社会と向き合うかまで含めてブランドを育てています。
31フィート冷蔵コンテナによる鉄道ラウンド輸送は、目立たないけれど、確実に未来につながる取り組み。
次にブルボンのお菓子を手に取ったとき、「この一袋の裏側には、こんな工夫があるんだな」そう思い出してもらえたら、ユーザーとしてこれ以上嬉しいことはありませんね!


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