ブルボン2026年3月期第2四半期決算を徹底、好調な菓子部門と利益減の背景を読み解く

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2026年10月31日、株式会社ブルボンは、2026年3月期第2四半期の連結決算を発表しました。

売上高は 529億2,900万円(前年同期比3.2%増) と堅調に伸びた一方、営業利益・経常利益・純利益はいずれも前年同期を下回る結果となりました。

  • 営業利益:14億8,500万円(27.9%減)
  • 経常利益:15億6,900万円(23.7%減)
  • 親会社株主に帰属する中間純利益:11億2,800万円(34.5%減)

ブルボンの看板商品である「ルマンド」や「プチシリーズ」など、人気の菓子群が堅調に売上を伸ばしたものの、原材料費やエネルギーコスト、物流費などの高止まりが利益を圧迫した形となっています。

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菓子部門は依然としてブルボンの柱!プチシリーズ・ルマンドが支える売上構成

ブルボンの主力である菓子部門の売上高は504億9,000万円(前年同期比2.7%増)と堅調。

特にロングセラー商品「ルマンド」や「アルフォート」、そして若年層から幅広く支持される「プチシリーズ」が、安定した販売を維持しました。

ここ数年、ブルボンは“定番商品のブランド価値強化”を進めており、人気シリーズのリニューアルや限定フレーバー展開が相次いでいます。

たとえば「贅沢ルマンド芳醇ミルク」や「アルフォート濃抹茶」など、既存ブランドにプレミアム感をプラスした商品が消費者から好評を得ています。

このように「慣れ親しんだおいしさ」と「新しさ」を両立させる戦略が、ブルボンの菓子カテゴリー全体の底上げに寄与していると考えられます。

飲料・食品・冷菓カテゴリーは前年比15%超の大幅伸長!

一方で、飲料・食品・冷菓・その他の売上高は24億3,900万円(前年同期比15.1%増)と好調でした。

ここには、2025年以降に投入された新ブランドなどのヒット商品が貢献しています。

また、ブルボンはここ数年「お菓子×健康」「お菓子×栄養価」をテーマにした新商品を積極的に展開。

「カーボバランス」シリーズなど、糖質や脂質をコントロールしつつおいしさを保つ製品ラインが注目されています。

このように“やさしさ”や“健康感”をキーワードにした商品づくりが奏功していることがうかがえます。

原材料価格・物流費の高止まりが利益圧迫要因に

売上は堅調ながら、利益面での減少は見逃せません。
主な要因は以下の3点に集約されます。

  1. 原材料価格の高騰
     砂糖・小麦・カカオ・乳製品など、ブルボン商品の主要原料の国際価格が依然として高止まり。
     特にカカオは2025年以降、過去最高水準に達しており、チョコ系商品の採算を圧迫しています。
  2. 物流費・人件費の上昇
     全国規模での配送コスト増に加え、倉庫人員の人件費上昇も重なり、製造・流通コストが増加。
  3. エネルギーコストの増加
     製造工場における電力・燃料費の高止まりも利益を削る要因となりました。

こうしたコスト増を一部価格転嫁で吸収しているものの、消費者の価格感度を考慮し、値上げ幅を抑えている点が利益率低下の背景にあるとみられます。

ブルボンの今後の戦略:ブランド価値×健康志向で次の100年へ

1924年創業のブルボンは、まもなく創業100周年を迎えます。
同社は「おいしさ」「安心」「健康」を軸に、次の100年に向けた新たなブランド戦略を展開中です。

健康・栄養価への取り組み強化

糖質オフ・高たんぱく・食物繊維強化など、“おいしいのに健康的”なお菓子開発を推進。

サステナブル素材の採用拡大

環境に配慮した包装や、カカオ豆のトレーサビリティ強化など、サステナビリティ経営を強化。

新市場開拓

海外展開にも注力しており、特にアジア圏では「アルフォート」が現地人気を集めています。

ブルボン決算から見える“信頼されるブランド”の底力

今回の決算では、利益面で一時的な減少が見られるものの、売上高の安定成長と多角的な商品展開は、ブルボンが長年培ってきた“信頼と品質”の証といえるでしょう。

「ルマンド」「アルフォート」「プチシリーズ」など、どの世代にも親しまれている定番ブランドを守りつつ、
健康志向や環境配慮といった時代のニーズに柔軟に応える姿勢は、ブルボンが今後も消費者に愛され続ける理由です。

ブルボンの成長は“おいしさの革新”から

ブルボンの2026年3月期第2四半期決算は、「売上成長」と「利益減少」という明暗が分かれる結果となりました。

しかし、その裏には消費者の満足度を最優先する姿勢と、お菓子の可能性を広げる挑戦が見え隠れします。

これからもブルボンは、“おいしさ”を進化させながら、社会に寄り添う企業としての存在感を強めていくことでしょう。

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